【作品紹介】
自宅生活を余儀なくされていましたが、僕が純文学を始めたことが契機となり、高校時代の仲間がグループで我家を訪問してくれるようになりました。その折りの僕の心象風景を綴った創作短編小説です。
漫画家・水木しげるの世界観に触発されてこの作品を思いつきました。「結界」というのは、仏教や神道で、俗なる場所と、聖なる場所とを分ける境目のことをいいます。水木しげるは、作家・小泉八雲の妖怪話をモチーフにしたことがある、と述懐しています。その小泉によると、妖怪は、かつての調布村(奥多摩にある現在の小澤酒造の辺り|東京都青梅市)の多摩川を住処にしていました。多摩川の河原と山との間にある、霧の多発する部分が結界で、そこに妖怪たちが暮らしています。八雲の雪女もこの調布村が発祥の地とされています。
結界

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